180.黄金虫

【作詞:野口雨情 作曲:中山晋平 1922年(大正11年)

コガネムシとは?その名を冠した緑色に輝く虫がいる。カナブンと一般的に呼ばれる虫のことだが、作詞の野口雨情のふるさと北茨城地方では、ゴキブリの一種であるチャバネゴキブリのことをコガネムシと呼んでいて、この虫が増えると金持ちになるという言い伝えがあったそうだ。黄金虫が出ると言うことはそのくらい食生活が豊かだった、つまり金持ちだったと言うことだろう。

それにしても、藏をたてるほどの金持ちのくせに、ガキを水飴で飼い慣らそうというケチな金持ちの歌である。

 

毎年発表される世界の長者番付で、今年はアマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者が、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツを抜き初の首位に輝いた。ベゾスの資産は12兆円弱とのこと。あのトランプさんでさえ766位である。日本人ではソフトバンクの孫さんが世界では39位、ユニクロの柳井さんは55位である。 最近話題のゴーンさんでさえ世界規模で見ると陰も形もない。

正確なデータは覚えていないが、世界の人口の1%の金持ちが世界の資産の半分以上を握っているという。上記世界の長者番付では10位までの7人がアメリカ人である。

 アメリカの金持ちが世界の資産の約半分を握っていると言っても過言ではない。

そのアメリカの国債の債券保有1位が中国だ。わかりやすく言えば「アメリカ」という会社の第1位の株主が「中国」ということなのである。これだけでもアメリカに対し、何やかやとイチャモンをつける中国の状況がわかるだろう。

個人的には、せいぜい年末ジャンボ宝くじに夢をはせるぐらいが身の程というものだろう。

今年こそ、あたりますよう!(N

 

黄金虫がカナブンとは知らなかった。多分この黄金虫は水飴程の成金なんだろう。つまり小金虫なのである。

付け加えるにアメリカ国債の保有国2位は日本である。日中の保有高は正に拮抗していて、その両国が同時に国債を売ったら・・結果は世界大恐慌、世界の経済・勢力地図は分かりようがない。

こっちはNの当たったジャンボのお裾分けを貰って、水飴をなめる程度で十分ってところだ。(M)

179.ローレライLoreley

【訳詞:近藤朔風さくふう1909年 明治42年)

原詞:ハインリッヒ・ハイネ 1827年 作曲:フリードリヒ・ジルヒャー 1838年】

『愛を語るハイネのような 僕の恋人』と、「四季の歌」の歌詞にも出てくる、あのハイネが詞を書いた曲である。

題名のローレライとは、ライン川流域の町ザンクト・ゴアルスハウゼン近くの、水面から120mほど突き出た岩山のことだ。この岩には妖精が住むと言われ、いつも素朴な歌を歌っていたという。ここを通る船は、その歌に聴き惚れ、舵を取るのも忘れ遭難すると言われていた。 この岩はドイツの世界遺産になっている。

 その伝説は3番に集約されている。

 

『漕ぎゆく舟人 歌に憧れ

岩根いわね見偽みやらず 仰げばやがて

波間に沈むる 人も船も

神怪くすしき魔歌まがうた うたうローレライ』

 

ドイツはユースホステル運動を始めた国である。今を去ること50年ぐらい前に、私も日本ユースホステル協会の親善団の一員として当地を訪問し、ライン下りをしたことがある。優雅に進む船上から眺める数々の古城に気をとられていたせいか、恥ずかしいことに「ローレライ」を通ったかどうか覚えていない。

  日本人は「ローレライ」という名前も大好きである。

 ケーキ屋、喫茶店、美容院などの屋号に使われていることが多い。不思議なことにオランダをモチーフにしているはずのハウステンボス内のホテルの名称にも使われている。

節操がないといえばそれまでだが、これほどまで親しまれている表題の曲も、ヒットラー時代のドイツでは、ハイネがユダヤ人であったため、歌唱は禁止されたという暗い歴史も持っている。(N)

178.山のロザリア

【作詞:丘 灯至夫(おか としお) 1961(昭和36年頃) ロシア民謡 】

何度も書いている「歌声喫茶」発の歌と云っていいだろう。その当時の歌謡曲史を繰ってみると「上を向いて歩こう」「高校三年生」がダントツといったところで、今でも歌われる曲だ。

ラジオからそれらの歌謡曲の合間に「山のロザリア」もよく流れていた。やさしいいい曲だ、今様の即物的な恋愛感情ではない、一歩下がってうつむいて「好き」っていう、考えればまだるっこいストーリーだが、そっちの方が涙を誘うのだ。

山の娘ロザリアの声が聞こえる、いい音とは云えない当時のラジオだが、その方がアナログ特有の愛らしさが伝わる、それもモノラルで電池切れかと思わせる不確かな音が秘めた愛をささやく、なんて少し美化しすぎだな。

東京五輪がきっかけでテレビが一気に普及したわけで、この頃はまだラジオの時代である。それも球(真空管)から石(トランジスター)へ移行する過渡期であり、懐かしい「トランジスターラジオ」到来の時期である。そして無論ラジオはソニーであった。

ダイオード(半導体素子)を民生品に応用し、安定した高品質な製品作りに先鞭をつけた日本は、それ以後電子立国への道を一気に駆け上り、世界を席巻したのである。改めていう必要はない、全ての音響・映像機器、通信機器、情報機器、そして携帯電話に至るまで集積度の高い“石”つまりICの世界となった。

わたくしは現在、ICラジオと1966年製のソニー「TFM-110D(SOLID STATE 11)」というトランンジスターラジオを持っている。これはソニー製品の中でも一世を風靡した傑作の一つで、完動で毎日聴いている。かれこれ50年も前ラジオで、3年前にヤフオクで購入したものだ、感度は抜群、もう一つのICラジオと比べても全く遜色ない、半世紀を越えた商品といえるだろう。

そこでだ製品には問題ないが、当時はTBSラジオの受信状態が当地鎌倉では最悪だった。相棒曰く「埼玉県戸田市に送信所があるので仕方ない」とのこと。しかし、最近はワイドFMで民放各局が聴けるようになり、ICラジオで、TBSでも放送する昭和曲集のロザリアの声もクリアな音で聴くことができるようになった。 時代は刻々と変化する。自分? 変化してるのかな? (M)

 

176.待ちぼうけ

【作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰 1924年(大正13年)】

詞も曲も、今で云う一種のコミックソングのような歌であるが、話の内容は白秋のオリジナルではなく、中国の故事そのものであることはよく知られている。その「守株待兔(しゅしゅたいと)」という実話を、全くそのまま詞にしたものである。この四字を見ただけで意味は、何となく分かるというものである。

もとの史実と違うのは、切り株(根っこ)が「栗の木」であるのが、「きび畑」にある株(何の木かは不明)となっていることだけである。意外なのは白秋でもこういった作品があることである。

云わんとすることも明々白々、「怠けてはいけない」「楊の下のドジョウ」ということである。当たり前のことだが、今でもよくあることだ。たまたま得したことを、また次も上手くいくって勝手に思い込み、ついに絶対に儲けを手に出来るって信じる。正にのめり込みから抜け出せなくなる例えである。

競馬で大穴あててその夢にとりつかれて抜け出せない人間、パチンコで一寸儲かると夢よもう一度と大損するやから、人の世は数千年前から変わらない、欲には飽きが来ないのだ。年取っても、いやますます貪欲なのが多い、欲も程々にしろってことだ、遊んでもらえなくなるぞ。(M)

 

おっしゃる通り、ごもっとも。だけど年に一回だけ、年末ジャンボ宝くじで数日間の夢に浸るのも悪くはないよ。(N)

175.宵待草

【作詞:竹久夢二、作曲:多 忠亮 1918(大正7)

随分と古い話、宵待草の発表された年に、第九の日本初演奏がなされたそうだ。面白いことに確かそれは徳島のドイツ人捕虜・・たちが編成した「徳島オーケストラ」の演奏会であったらしい。

宵待草は、日没後に開き朝しぼむ、別名マツヨイグサの仲間で月見草と似ている花である。朝から今か今かと「待てど、なかなか来ない」夢二の詞と宵待草はあっている。歌は声楽的で朗々と発して歌うのが似合うと思う。

宵待草と月見草は違う花だが、夜咲くということで同じ花と思われている。どちらにしろ、とても素敵な呼び名である。

今は待てど暮らせど悶々とするなんてことはないのか、メール打って「来るの?来ないの?」で終わり、時は金なりとはいえ、早過ぎて会って話す前にもう別れだ。

「松の字は、ぼく()ときみ()の差し向かい」で、もぞもぞするなんて悠長なことはないのかな、と思いきや半数近い若者は付き合う異性がいないんだから、世の中進んでいるのか遅れているのか分からない。

「ゆで卵 ボクが白身で キミ(黄身)抱く」も悪くない。(M)