とうしゅんしゅう

秋の時、「しゅうとうしゅん」で今回は「とうしゅんしゅう」。わたくしはもっぱら散文で詩を殆ど書いたことがない、そこで冬から始めた詩を書いてみよう思う。

 

<四季、二人>

 ・立冬りっとう(冬立つ)

     片寄せて コートの襟を立て 

      「寒いね」と 顔を見合わせ 頬が縮む

       会っても 帰りは別の道

     立冬の心はロマン 吐き掛ける息

       冷たい手に まばたきほどの 温かさ

 ・春宵しゅんしょう(春の宵)

     日差ひざしのりた 春浅い宵の道すがら

      月はまだ薄白うすじろく そぞろ歩きの

二人に 影を落さない

     それを見る道端の石も タンポポも

      春の宵 ほんのりと優しい

 ・終夏しゅうか(夏の終り)

     夏の恋は 明るく飛ぶようだ

      波間に二人 浮いたり沈んだり

       日焼け肌に やけに恋の字が似合う

     海に沈む夕焼け 砂浜に闇が来る

      夏の終り 熱い口づけを残して

 ・秋霖しゅうりん(雨の中秋)

     しっとりと 秋の静けさに 降る雨

      あの日も雨だったと 女は思う

       音もなく 静寂の中 歩いた日

     秋霖 淋しくも 冬に近づく一歩

      心を寄せた人を 思い出す

 

意識する、しないに関わりなく、日本語で一番綺麗なのは“さ行”、次に“ら行”である。上の四季語にはその言葉が入っている。特に秋霖は“さ”と“ら”が合い対し最高の美しい表現となる。こんなことも知っておくと、命名やメールを書くとき役に立ち、見直されるかも知れないヨ。

我ら稲生いのお三宅みやけ、二人ともその定説からは残念、はずれている。